男女平等は実現されたか

 G・アルネとC・ローマンが1996ネに実施した『スウェーデン家族における仕事と経済』のアンケート調査(全国25〜60歳のカップルを母集団とし、1896人を抽出。女性659名、男性622名が回答)によると、「誰が家事に最終責任をもつべきと思いますか」の質問では、「女性」は少なく(女性14%、男性22%)、「同等」が大半を占めて(女性86%、男性77%)、規範レベルでは性別役割分業観は否定されてきている。しかし、実際の家庭生活では、表1が示すように、まだまだ女性がより多くの家事を担っている。



■関連項目  ライフスタイルの多様な選択



パートナーシップ登録の新聞広告



■関連項目  法律婚とパートナーシップ



カップル解消と子ども

 
スウェーデンでは、毎年約5万組のカップルが別れ、そのうち40%は法律婚、60%が同棲のカップルである。1991年の1,000組に対する離別率は、法律婚では14、同棲では79。同棲カップルの方が別れる確率がかなり高い。その理由として、スウェーデン統計局SCBの報告書(Skilsmassor och separationer-bakgrund och utveckling,1995)では、同棲カップルの方が年齢が若く、子どものいない割合が高いことを挙げている。
 別れたカップルのうちの6割に子どもがおり、毎年4〜5万の子どもが両親の離別の影響を受けている。18歳未満の子どものうち、81%が実の両親と暮らす(そのうちの7%の家庭では片親の異なるきょうだいがいる)。両親が離別した子どものうち2割は片親との接触がない。母親と一緒に住んでいる場合が多い。母親と別れて住んでいる場合、母親に監護権がなくても、父親の場合よりも多くの接触がある。


■関連項目  性に対する規範