I S S E 学会

Institute for Systematic Science Education

体系的科学教育のための学会


1999/10/10  最新更新日2003/12/01

・会の名称    「ISSE学会」

・設立の趣旨
近年,「教育の荒廃」というようなことが言われ始め,これに対するさまざまな議論は各界でなされて来ていますが, 教育の最も本質的な要素である「教育の内容」についてのより根源的,かつ,システマティックな討論が全く出て来 ていないというのが現状でしよう.特に理数系においては,学問の最先端の内容と初学者(小学生から大学教養)の 学ぶ内容との間の空洞は指数関数的に広がっています.つまり,その間のギヤップは何時の時代にもあった訳ですが, 「荒廃」の実質的な要因となる程拡大し,良心的な個々人の努力のみでは決してこれをうめることができないような 事態であると考えます.

これに対して,この「学会」では,教育制度についての改革とか,現行の教科書批判とかの 議論をするつもりはありません.また,外在的な思想に基づいて新しい教育論を展開するような道もたどりません. ここでは,あくまでも学問がよって立つ所の内的論理によって,上に述べた空洞を内実化する. すなわち.本「学会」は,理数教育の内容自体についての学問的検討とその成果の蓄積を目的とします. そして,ここでの研究対象を,従来よくあるような「教える技術」などというものを超えた,学問レベルまで押し上 げたいと思っています.会は1999年8月18日,慶応義塾大学矢上校舎において,7人が集まり,とにかく発足する ことに決めました.今後,多くの皆様の御賛同を得て,「学会」,「論文」の括弧がとれるよう活動して行きたいと 考えております.

 

 1999年秋              ISSE学会会長 徳永 旻